明山窯ブログ

2014.10.27
工場レポート【クスリ掛け(内グスリ)】

今回は、クスリ掛けブースから、内グスリの様子をレポートします!

 

内グスリは、以前ご紹介した「クスリ掛け(2014年9月22日)」の隣りで行われています。

花瓶や焼酎サーバなど、液体を入れるものには必ず施しています。

 

まずは懐中電灯片手に内側を検品。切れがゴミがないか調べます。

まずは懐中電灯片手に内側を検品。
切れやゴミがないか調べます。

 

表面の塵を吹き払い。 このとき、傷などがないか検品も同時に行っています。

表面の塵を吹き払い。
このとき、傷などがないか検品も同時に行っています。

「(次に外へクスリ掛けする)リュウ君が一発で掛けられるようにね」

工程のバトンタッチをスムーズにする、配慮の一端をみました。

 

釉薬担当のアオキさん、内グスリで大事なことは?

「ある程度の厚み。薄いと水漏れするし、厚過ぎると縮れる」

縮れる、というのは、土と釉薬とでは焼いたときの収縮率が異なるために起こる現象。内側の、わざわざ見ないようなところですが、そのものの質に大きく関わる工程なのです。

 

内側に掛ける様子。 外にはみ出さないように。

内側に掛ける様子。
外にはみ出さないように。

 

 

ところで明山窯では、内グスリにもひとつ面白い話があります。

スタンバイ中の内グスリ

スタンバイ中の内グスリ。赤っぽい色をしていますが……

実はこちら、ブースに積もった釉薬を再利用しているのです!

 

(右は内グスリブース)

(右は内グスリブース)

左のブース内壁に積もった釉薬を削って回収、町内の窯業試験場にて再度 液体にしています。

明山窯で使用しているあらゆる釉薬の混合状態なので、その時々で色が変わります。

今は、焼き上がると深い深い緑色から黒へのグラデーション。

手元にお持ちの方は、ちょっと覗いてみてくださいね。

 

 

以上、クスリ掛けからレポートでした!

レポーターは陶芸をしたことのない素人・モリでした!