桃の節句
女の子の健やかな成長を守ってくれる神さまをお祀りする
平安時代、上巳の節句の日に人々は野山に出て薬草を摘み、その薬草で体のけがれを祓って健康と厄除けを願いました。この行事が、後に宮中の紙の着せかえ人形で遊ぶ「ひいな遊び」と融合し、自分の災厄を代わりに引き受けさせた紙人形を川に流す「流し雛」へと発展。やがて紙の雛ではなく豪華なお雛さまを飾って宮中で盛大にお祝いするようになり、今の雛祭りの原型となっていきました。
今日をよろこび、未来を願う。
子供の誕生を心からよろこび、健やかでまっすぐ心豊かに育ってほしいと、その未来に願いをこめる。それが節句の「祝い」。
暮らし方、家族のかたち、とりまく環境、すべてが刻々と変化している現代においても、明山は、人の気持ちをやどすやきものの変わらぬ力を信じ、
節句の「祝い」の時間、場をいっそう豊かにし、新しい息吹を吹きこみます。
職人がひとつひとつ
繊細な作業と、丁寧に仕上げられたお雛さまには職人の魂が宿ります。すべてのパーツが手作業で、細かく作り込まれていきます。
職人は、ひとつひとつのおひな様の表情を見ながらじっくり丁寧に、話しかけるような気持ちで作業します。
ひとつのおひな様には何色もの色が使用されます。仕上がりを美しく見せるため、色が混ざらぬようその都度乾かしながら塗り重ねられます。